シンクロニシティとは?

「シンクロニシティ」とは簡単にいうと、「意味のある偶然の一致」という意味である。この用語を提唱したのは、フロイトと並んで精神分析界を二分するカール・グスタフ・ユングだ。

ユングはこのシンクロニシティを「体験者あるいは目撃者にとって重要な意味を持つ偶然の出来事で、それによって一種の覚醒あるいは悟りに近い感覚が得られるもの」と定義し、次の3つのカテゴリーに分類している。

① 内面と外界での事象の一致
観察者のある心的な状態と、それと同時に生じる、そのような心的状態に対応するような客観的で外的な出来事との間の符合。その際に、心的な状態と外的な出来事との間に何の因果的な関連も認められず、上述の空間と時間の心的な相対性を考慮しても因果的関連が考えられない。

② 遠隔視
ある心的な状態と、それに対応して生じるけれども、観察者の知覚範囲外、すなわち遠くで生じて、後からやっと確かめることのできる外的な出来事との符合。

③ 予知
ある心的な状態と、それに対抗する、いまだ存在していない未来の、すなわち時間的に離れたでき事との符合。これも後からしか確かめることが出来ない

一方、考古学者のフランク・ジョセフは800人以上にインタビューを行なうと同時に、多くの文献から豊富な実例を収集した結果、シンクロニシティを17に分類している。

① 物品
人口・自然に関わらず、物体に関連して起こる現象。宝石や人形といったものが例として挙げられるだろう。

② 数字
特定の数字の組み合わせや、同じ数字が繰り返し目の前に現われる。電話番号や住所などの数字が例として挙げられる。

③ 環境および動物に関するオステンタ
「オステンタ」というのは、エトルリア語から派生したラテン語の単語で、符合あるいは記号を意味する。さらに転じて、現代では将来起こることの性質を表わす前兆という意味で取られるようになっている。オステンタは動物に限ってではなく、物質現象以外で人間と関係し合う天文学的・地質学的・生物学的環境や状況に対しても使われる。繰り返し現われる特定の動物とか、星座の位置、天候、地震などが例として挙げられるだろう。

④ 予兆
これは"虫の知らせ"という言葉で置き換えられるだろう。未来の、時点で起きること、まだ起きていないことの内容が事前にわかってしまうような状態を指す。

⑤ 夢
予知夢、あるいは他人とまったく同じ内容の夢を見る現象。予知夢というのは正夢で、まだ起きていないことを眠りの中で知らされる状態を指す。また、他人とまったく同じ内容の夢を見るという現象もシンクロニシティの範疇に収まるものだといえよう。

⑥ 導き
シンクロニシティは、導きの要素も含む。何かに迷っているときなど、一気に決心がつくような出来事が起きる、というのもよくあることなのだ。

⑦ テレパシー
これはで紹介した予兆と似た感覚といえるだろう。言葉やジェスチャーなど、見たり聞いたりできる以外の方法を使ったコミュニケーションを意味する。

⑧ パラレル・ライフ
この言葉が意味するのは、二人以上の人間がそれぞれの人生において何回かにわたる関わりを持つことである。旅行の先々で同じ人と会ったり、同じ状況の下でまったく同じ人間と顔を合わせる、といった現象が例として挙げられるだろう。

⑨ ルーツ
シンクロニシティは時として、ある人間のルーツを明らかにするような作用をもたらすことがある。まったくの偶然で産みの母親と出会ったり、職場で仲良くしていた同僚同士が実は兄弟だった、などという例がある。

⑩ 芸術
意外かもしれないが、文学・絵画・音楽といった芸術が重要な要素となって起こるシンクロニシティの例は多い。

⑪ 警告
ある人間が危険な状態にあるとき、また危険に巻き込まれそうなときに起こるシンクロニシティは、それを回避するよう働くことがある。

⑫ 死
この項目は予兆に含まれるかもしれない。何年も会っていなかった人から突然電話がかかり、食事の約束をして電語を切ったが、約束の日までにその人が亡くなっていた、などという現象がいい例だろう。

⑬ 救済
困り果てたとき、突如として差し伸べられる救いの手。

⑭ 生まれ変わり
いわゆる輪廻転生の概念である。肉体は物質世界にいる間の仮の姿に過ぎず、魂は何回も違った外見で物質世界に現われるという思想。何回か生まれ変わりを繰り返すうちに、魂の霊格が上がっていく。前世や来世といった思想も、生まれ変わりの概念と密接に閑係している。

⑮ モイラ
この言葉はギリシャ語で"天職"を意味する言葉である。人はそれぞれ本当に自分に合った仕事をしているかどうかはわからない。偶然の出来事を通じて自分の転職を知る人々もいるのである。

⑯ 謎
あまりに広い意味を示す言葉だが、この項目はシンクロニシティの持つ一要素としての謎全般を示す。

⑰ 人生を変えるような出来事
時として、それまでの生き方をまるで変えてしまうほどのインパクトを持った出来事が起こることがある。そしてそれが人生の節目となることは多い。後になって考えて大きな、意味を持つ出来事もシンクロニシティなのだ。

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